引っ越しを安くする方法は?単身や近距離などで費用を抑えるコツを紹介!
最終更新日 2025年03月05日
引越しを考えているものの、出費がかさんでしまうのではないかと悩んでいる人もいるでしょう。費用を安く抑えたいのであれば、あらかじめコツを押さえておくことが大切です。
この記事では、引越しの予定がある人に向けて費用を安く抑えるコツについてまとめます。見積もりを安く済ませる方法に加え、単身の場合や荷物の少ないケースにおいてお得な方法も紹介しましょう。これから引越しを控えている人は、ぜひ参考にしてください。
※本記事は水野総合FP事務所代表の水野 崇(みずの・たかし)さんが監修しています。
■目次
- そもそも引っ越しにはどれくらいかかる?
- まずは引っ越しが安くなるお得な時期を知ろう
- 3月~4月の繁忙期は高い
- 9月~11月は比較的安い
- 引っ越しの見積もりを安く済ませる方法とは
- 相見積もり・一括見積もりを活用する
- 荷造りを自分で行う
- 大型家具のみ引っ越し業者に依頼し、他の荷物は宅配便で送る
- 借りるトラックのサイズを変更
- 家具を引っ越し先で買い替える
- 作業の開始時間をフリーに
- 混載便を利用して引っ越し見積もりを安く
- 帰り便の利用で引っ越し見積もりを安く
- 梱包材を自分で用意する
- 単身引っ越しや荷物が少ない場合の安く済ませるコツ
- 「単身専用パック」を利用する
- 近距離であれば、荷物を自分で運ぶ
- 引っ越し業者のお得なキャンペーンをチェック
- 早割を利用できる場合も
- 契約特典も業者によってさまざま
- 不用品の処分は自治体の回収サービスを使う
- 自治体の不用品回収料金は安価
- 申し込みはお早めに
- 【独自調査】引っ越し費用を安くするために何をした?アンケート結果紹介!
- 「もっと安くするためにできることがあったと思う?」の回答が約50%
- まとめ

そもそも引っ越しにはどれくらいかかる?
そもそも引越しにはどのくらいの費用がかかるか、相場を簡単に紹介しましょう。まず5月〜1月にあたる通常期は、費用が低くなりやすいのが特徴です。単身では約4万6000円〜6万円程度、3人家族は約9万7000円、5人家族以上では約16万8000円が相場となります。
一方で2月〜4月は繁忙期です。引越しする人が増えやすい時期であり、料金も高くなる傾向にあります。単身の場合は約5万6000円~8万1000円、3人家族では約13万円、5人家族以上では約21万7000円が相場となり、人数にかかわらず繁忙期の方が高くなっています。
加えて引越しの費用は、荷物の量によっても異なります。以下の記事で費用相場を詳しく紹介しているため、併せて参考にしてください。
2025年最新版|引っ越し費用が安い時期はいつ?高い時期も含めて徹底調査

まずは引っ越しが安くなるお得な時期を知ろう
引越しには通常期と繁忙期があり、料金がお得になるのはもちろん通常期。引越しがお得になる時期について詳しく紹介します。
3月~4月の繁忙期は高い
1年のうちでも3~4月上旬は、入学・就職などで生活環境が変わる人が多い時期です。引越し業者の忙しさもピークとなり、このころが1年の「繁忙期」と言われます。 引越し料金が通常よりも高くなることは避けられないでしょう。
引越し費用を節約したいなら、人の動きが落ち着く5月から1月の「通常期」が狙い目です。
9月~11月は比較的安い
秋は、9月が異動・転勤の多い時期ではありますが、これを過ぎると引越しをする人の数も落ち着いてきます。 特に、11月は秋と春の引越しの狭間に入るため、比較的引越し料金が安くなる時期でしょう。

引っ越しの見積もりを安く済ませる方法とは
引越し業者に頼むと引越しが楽になりますが、料金がかかってしまうため、依頼をためらう人も少なくないでしょう。 引越し業者への依頼をお得に済ませるには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
相見積もり・一括見積もりを活用する
引越しを安く済ませるコツの一つが、相見積もりや一括見積もりを活用することです。
相見積もりとは、複数の引越し業者に同じ条件で見積もりを出してもらい、これらを比較する方法を指します。費用相場を把握できるほか、お得なサービスを見つけ出せるといったメリットがあります。ただし複数の引越し業者とその都度やり取りする必要があり、手間がかかる点がデメリットです。
ほかにも一括見積もりを活用する方法もあります。一括見積もりは、システムに条件を入力することで、複数の引越し業者と直接やり取りすることなく、見積書を提示してもらえるサービスです。時間がない中でも、気軽に見積書を比較検討できるところがメリットです。しかし、引越し業者によっては営業電話やメールが頻繁に届くこともあるので、苦手な人は注意してください。
【独自調査】引っ越しの際、何社から見積りを取った?
引越しの際、何社に見積もりを依頼したらよいのでしょうか。インターネットで依頼するとしても手間がかかるため、あまり多くの会社に見積もり依頼したくないと思っている人が多いかもしれません。
アンケートによれば、性別や年代によって多少バラつきはあるものの、全体の78.8%の人が「2社〜5社」に依頼しています。
1社のみと回答している人は、11.8%と2番目に多い割合でした。なお6社~10社は4.0%です。
※「引っ越しに関するアンケート」より。調査概要は記事末
荷造りを自分で行う
引越し業者を利用した場合、荷造りまでお願いするとその分料金が高くなります。業者にお願いする範囲を、荷物の搬出と運搬、搬入までに留めることで、料金を抑えることができます。
引越し業者のプランはバラエティに富んでいますが、そのうち「荷造りなし」のプランは最もベーシックなプラン。 手間暇よりも「コスト」を重視する人におすすめです。
大型家具のみ引っ越し業者に依頼し、他の荷物は宅配便で送る
小型家電やキッチン用具などの小物類は宅配便で発送し、冷蔵庫や洗濯機、ベッドなど大型の家電や家具を引越し業者に依頼することで、安く済む場合があります。ただし、宅配便は荷物1個あたりで料金が計算されるので、荷物量が増えれば引越し業者にすべての荷物を任せるよりも費用が高額になる可能性があります。ネットから概算料金の算出を行い、引越し業者にすべてお願いした場合の見積もりと比較して検討しましょう。
借りるトラックのサイズを変更
引越しの料金は、作業員の人数や作業時間によって異なります。それらに加えて、トラックの大きさも重要なポイントです。 例えば、3tトラックで引越すところを2tトラックで引越しできれば、それだけ料金を安くすることも可能です。
どのサイズのトラックを使うかは、自分で選ぶのではなく、見積もりの段階で業者が提示するサイズに従います。このとき、大きめのトラックを提案された場合は、荷物を減らす旨を伝え、小さめのトラックに変更できるか確認してみるとよいでしょう。
というのも、万が一荷物を1回で乗せきれなかった場合、追加料金が発生したり、引越しが即日で終わらなかったりする可能性があるからです。
家具を引っ越し先で買い替える
サイズの大きい家具がなければ、引越しの荷物はかなり少なくできます。 新居に似合わない、古い、使わないなどの家具がある場合は、旧居で処分しておくとよいでしょう。
ただし、引越し料金を安くするためだけに使える家具を処分するのはおすすめできません。引越し料金をセーブできたとしても、家具の処分費用・買い換え費用の方が高くついてしまいます。
家具を処分する場合は、あくまでも不要だったり、持って行っても価値がなかったりする物のみにしましょう。
作業の開始時間をフリーに
業者の引越しプランは、「午前」「午後」「フリー」に分かれていることがほとんど。人気の高い午前中は料金が割高になり、フリーを選ぶと割安になります。
午前プランと午後プランは時間が決まっているため引越しスケジュールを立てやすく、計画的に引越しできるのがメリットです。
一方、フリープランは、申込者ではなく業者の都合に引越し開始時刻・終了時刻を合わせることになります。 業者がトラックや人員をそろえやすい時間帯に引越しをするので、午前になるか午後になるかは分かりません。目安となる時刻は前日までに教えてもらえますが、状況によっては予定が遅れ、夕方からの引越しとなることもあります。
混載便を利用して引っ越し見積もりを安く
混載便とはタクシーの相乗りにも例えられ、同じ方向の複数の引越し先の荷物を一つの大きなトラックに積み込んで運ぶサービスです。引越し業者の人件費や輸送費を節約できるため、一般的な見積もりより安く引越しできます。
帰り便の利用で引っ越し見積もりを安く
帰り便とは、引越し業者が荷物を目的地に運んだ後、空のトラックで帰る際に、別の引越しを受けるサービスのことです。トラックの空きスペースを有効活用するので、お得な料金で引越しを行うことができます。
帰り便の利用は、通常の引越しプランに比べると日程に制約があるため、予定が合う帰り便を見つけるためには、引越しスケジュールに余裕を持って計画するのが大切です。
梱包材を自分で用意する
引越しで荷物を運ぶには、大量の梱包材(ダンボールやガムテープなど)が必要です。ほとんどの引越し業者では最大枚数に上限があるものの、ダンボールを無料で用意してくれます。しかし荷物の量がそれ以上に多い場合、不足分は自分自身で梱包材もそろえなければならないケースもあります。
引越し業者の梱包材が有料の場合は、購入する前に、近隣で入手できないか探してみるとよいでしょう。スーパーマーケットなどでは、2〜3枚程度であれば使用済みダンボールを無料で譲ってもらえることもあります。
ただし1店舗で大量にもらえるケースはまれであり、直接スタッフにお断りを入れて、お店に迷惑をかけない範囲でお願いするようにしましょう。有料で入手する際も、激安の店舗を探してみたり、専門店でまとめて購入したりすれば費用も抑えやすくなります。
引っ越しのダンボールは無料でもらえる?入手方法・荷造り・処分方法まで徹底解説(SUUMO引越し見積もり)

単身引っ越しや荷物が少ない場合の安く済ませるコツ
単身者や荷物が少ない人向けに、引越し代を安くするコツを2つ紹介します。ただしデメリットもあるため、よく検討したうえで活用しましょう。
「単身専用パック」を利用する
単身専用パックは、引越し業者が提供する特別なプランで、各社専用のコンテナに入るだけ荷物を積んでもらえる格安の引越しプランです。全ての荷物を運べるサイズのトラックを貸し切る通常の引越しプランとは違い、たくさんの人のコンテナをまとめて運ぶ分、料金が安くなります。
一人暮らしや少量の荷物を運ぶ際に適していますが、宅配便のようなサービスで、当日受け取れないなどのデメリットもあります。複数の引越し業者が単身専用パックを提供していますので、料金やサービス内容を比較検討することが大切です。
近距離であれば、荷物を自分で運ぶ
近距離であれば、自分で運ぶことで引越し代を節約できます。引越し業者のスケジュールに合わせる必要がなく、荷造りできたタイミングで引越しできることもメリットです。
自家用車では大きな家電や荷物を運べないため、軽トラックなど自分が運転できる車両をレンタカー会社などから借りる必要があります。
レンタカーは借りる時期や、時間帯で料金が異なります。事前に複数のレンタカー会社の料金体系をチェックしておきましょう。車両の手配が面倒に感じる方は、先述した宅配便の利用がおすすめです。
自分で引越す場合も、ダンボールやガムテープなどが必要になります。また友人に手伝ってもらうとしても、お礼をしないわけにはいきません。いくらかお礼として謝礼を包むか、食事をごちそうするなど予定しておく必要がありそうです。

引っ越し業者のお得なキャンペーンをチェック
引越し業者の多くは、見積もり時や成約時に、お得な特典を受けられるキャンペーンを展開しています。 引越し業者を選ぶ際は、こうしたお得なキャンペーンもチェックしておくとよいでしょう。 引越し業者のキャンペーンにはどのようなものがあるのでしょうか。
早割を利用できる場合も
引越しする日が事前に決まっている場合は、引越し業者に「早割」のプランがないか確認してみましょう。早割とは、引越し業者が定めた期日前に契約することで、通常料金よりも安くなるサービスのことです。
早割は、引越し業者にとってスケジュールを組みやすくなるメリットがあり、その分依頼する側にとってもお得な料金プランになっています。
引越し業者によっては早割を用意していないケースもありますが、引越し日が確定したら、まずはなるべく早めに相談しておきましょう。
契約特典も業者によってさまざま
見積もりから契約に至った場合の特典は、オリジナルグッズがもらえたり、マイルやポイントカードのポイントが貯まったりなど、業者によって異なります。 さまざまなサービスの中でも、ほとんどの業者が共通して行っているのが、ダンボールやガムテープの無料提供サービスです。
それだけでなく、布団袋やハンガーボックスのレンタルがあるなど、スムーズな引越しを助けてくれます。 引越し前の慌ただしい時期、このようなサービスを利用できるのは大きなメリットと言えるでしょう。

不用品の処分は自治体の回収サービスを使う
引越しで出る不用品や粗大ごみの処分は、業者に頼んだり、引越し時に引き取ってもらったりなど、さまざまな方法がありますが、お得に済ませるなら自治体の回収サービスがよいでしょう。 自治体が行っている回収サービスとは、どのような内容なのでしょうか。
自治体の不用品回収料金は安価
自治体の不用品回収は営利目的ではないため、料金は業者に依頼する場合と比較して安価です。
利用の際はコンビニなどで処理券(シール)を購入し、粗大ごみに貼り付けて指定された日時・場所に出します。 ただし、重くて大きいものでも玄関先など指定された場所まで運ぶ必要があるため、業者を利用するよりも手間がかかるでしょう。
申し込みはお早めに
自治体の不用品回収は、回収日や場所は自治体の指定に従わねばなりません。即日ということはほぼ無く、数日~1週間、混み合うときは数週間先を指定されることも珍しくありません。
特に、引越しシーズンは混み合うため、引越しの予定が決まったら早めに予約を取ることをおすすめします。

【独自調査】引っ越し費用を安くするために何をした?アンケート結果紹介!
引越し費用を安くするために、多くの人はどのようなことを実践したのでしょうか。アンケート結果をもとに、引越し費用を安くするために行ったことを紹介します。
引越し業者を選ぶ際、半数以上の人が節約のために「一括見積もりサービスを活用した」と回答。2番目に多かったのは「複数の業者に自分で見積もりを依頼した」、3番目は「インターネットなどで複数の業者を調べた」でした。
一方で20%近くの人が「訪問見積もりで値引き交渉」したと回答しています。引越し費用を節約する方法として、値引き交渉してみることも有効でしょう。
多くの人は、引越し費用を安く抑えるために複数の業者の見積もりを比較することが重要であることを認識し、実際に行動に移していることが分かります。
※「引っ越しに関するアンケート」より。調査概要は記事末
「もっと安くするためにできることがあったと思う?」の回答が約50%
実際に引越しをした人のうち48.4%が「もっと安くするためにできることがあった」と回答しています。半数近くの人が、工夫次第でさらに節約の余地があったと考えていることになります。
具体的に「安くするためにできたこと」として挙げられた声を一部紹介します。
【荷物量】
「品物を思い切ってもっと処分すること」(60代・男性)
「もっとスリム化できたと思います」(60代・女性)
「不用品の処分」(60代・男性)
「もっと不用品を処分すればよかった」(50代・女性)
【引越し日】
「引っ越し日に平日を選ぶ」(60代・男性)
「引っ越し時期をもう少し早めていれば、料金ももう少し安くなった可能性があった」(50代・男性)
「繁忙期、土日を避ける、前もって予約する」(40代・男性)
【見積もり不足】
「見積もりをもっと多く取るべきだった」(40代・男性)
「多数の見積もり」(50代・男性)
「もっと早く見積もり等を取って検討する時間を長くする」(40代・女性)
※「引っ越しに関するアンケート」より。調査概要は記事末

まとめ
引越しの時期をずらしたり、荷物を少なくしたりすることで、引越し料金を抑えることができます。 引越しを考えている人は余裕をもってプランを立て、コストのかからない時期や方法を選択できるようにしましょう。
また、複数業者から見積もりを取れば、引越し料金の相場を把握しやすくなります。一括見積もりサービスを利用したり、業者のHPから申し込んだりして見積もりを取り、コストや内容を十分に比較検討しましょう。
■監修/水野 崇
水野総合FP事務所代表。相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、メディア出演など多方面で活躍するファイナンシャルプランナー。主なテレビ出演は、テレビ朝日『グッド!モーニング』、BSテレ東『マネーのまなび』、TOKYO MX『日曜はカラフル2』など。NHK土曜ドラマ『3000万』の家計監修・考証を担当。学校法人専門学校「東京ビジネス・アカデミー」非常勤講師。
【資格】宅地建物取引士|1級ファイナンシャル・プランニング技能士|CFP認定者 ほか
<調査概要>
[引っ越しに関するアンケート]
【調査実施時期】 2024年3月6日(水)
【調査対象者】 18歳~64歳、男女
【調査方法】 インターネット調査
【有効回答数】 500
イラスト/青山京子
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