訪問見積もりって必要なの? メリット・デメリット比べて検討しよう
最終更新日 2024年08月05日
引越しの「訪問見積もり」とは、引越し業者を家に招いて、実際に荷物量などを確認してもらったうえで見積もりをしてもらうことを指します。「訪問なし見積もり」と比べて、時間も手間もかかりますが、うまく活用すれば引越しの料金を抑えることも可能です。訪問見積もりのメリット・デメリットを理解して、自分にあった方法を選びましょう。
■目次
・訪問見積もりのメリット
・訪問見積もりのデメリット
・訪問見積もりで見るべきポイント
・訪問なしの引越し見積もりのメリット・デメリット
・引越しの訪問見積もりの流れ
・引越し料金の見積もり相場
・見積もりを安くするためにはどうすればいいの?
・メリットとデメリットを比較し失敗のない引越しを
訪問見積もりのメリット
訪問見積もりは、事前に引越し業者が荷物の量や周辺環境を確認するために行うものです。そのため、次のような方は基本的に訪問見積もりが推奨されます。
- 荷物の量が家庭によって大きく異なるファミリー世帯
- 人より荷物の多い方
- 楽器など特殊な荷物がある方
- 現在のお住まいの接道が狭い
- エレベーターが小さい
- 開口部が狭い
訪問見積もりの具体的なメリットは、次のとおりです。
見積もりの精度が高い
訪問見積もりのメリットは、実際の荷物に見合った料金見積もりの精度の高さです。引越しのプロである担当者が実際に荷物の量を見て判断するため、誤算しにくく、追加料金が発生するような可能性は低減します。
「電話見積もり」という方法もありますが、家の中の様子を電話で隅から隅まで伝えなければならないことから手間がかかるとともに、伝え方一つで誤認されてしまう可能性もあります。訪問を伴わない見積もりでは、実際に家を見てもらう訪問見積もりと比べて、実際の引越し費用と差が出てしまう可能性が高いと考えられます。
また、対面するからこそ、費用の内訳が聞きやすかったり、交渉しやすかったりする点も訪問見積もりのメリットの一つです。
輸送環境もチェックしてもらえる
引越し費用や引越しにかかる時間は、輸送環境の影響も受けます。たとえば、エレベーターのない5階建てのマンションの最上階の引越しでは、エレベーターがある物件と比較して費用が高く、時間もかかります。また、エレベーターの大きさや前面道路の幅、駐車場の大きさなども引越し作業に影響するため、実際に訪問して現地を見てもらうことで、計画通りの引越しがしやすくなります。
訪問見積もり限定の特典が受けられることも
訪問見積もりに際し、粗品や割引などの特典を設けている引越し業者も少なくありません。訪問見積もりは、利用者のみならず、引越し業者からしてもメリットが高い見積もり方法です。特典の内容は業者や時期にもよりますので、事前に特典の有無や内容も調べてみるとよいでしょう。
訪問見積もりのデメリット
一方、訪問見積もりには、次のようなデメリットもあるため事前に確認しておきましょう。
詳細が決まっていないと正確な見積もりができない。
訪問見積もりは精度の高い見積もりに期待できますが、転居先や日程などの詳細が決まっていない場合には、たとえ訪問見積もりであっても正確に見積もることはできません。
とりあえず大まかな金額が知りたい場合は、まずはネットで見積もりをシミュレーションしてみるのも一つの手です。
時間や手間がかかる
訪問見積もりでは、引越し業者の営業スタッフに30分~1時間程度、自宅に上がってもらうことになります。過度に綺麗にする必要はありませんが、やはり他人を家に入れるにあたって最低限の清掃や整理・整頓をしなければならないと考える人がほとんどなのではないでしょうか。訪問見積もりには、一定の時間や手間がかかるのは避けられず、「めんどうくさい」「他人を家に入れるのが嫌」といった心理的なハードルを感じる方もいるようです。
対面だからこそ断りにくいという場合も
対面で交渉できるのは訪問見積もりのメリットですが、逆に対面だからこそ断りにくいという人もいるかもしれません。人には、得手不得手があるものです。他人を自宅に上げるのが嫌な人もいれば、対面で話すこと・断ることが苦手な人もいます。状況とともに、自分の性格に合わせた見積もり方法を選択しましょう。
訪問見積もりで見るべきポイント
訪問見積もりをしたとしても、依頼しなければならないというわけではありません。複数社を比較するうえでも、担当者が訪問してきたときには次のような点を見て自分に合った引越し業者か見極めましょう。
訪問見積もりで来た営業担当の人柄
訪問見積もりに来る営業担当の人柄は重要です。ここで担当者の人柄をあまり好ましくないと感じたなら、引越し当日にやってくる作業員はどうなのだろうと心配にもなることでしょう。
引越し作業が丁寧で誠実かどうかは、会社の「顔」ともいえる見積もり担当の印象で決まる部分が大きいかもしれません。スタッフの印象も大事な要素ですので、ぜひチェックしましょう。
仮に有名な引越し会社であっても、実際に作業するスタッフが自分の求める人柄かどうかは分かりません。そこをある程度、訪問見積もりの段階で見極めることは重要です。
適切な段ボールの数を教えてくれるか
段ボールの数を曖昧にする引越し会社は避けたほうがよいといわれます。引越しのプロは、荷物の量を見ただけで段ボールの数が分かるものです。つまり、段ボールの数を曖昧にする引越し会社は、引越しに慣れていない可能性が考えられます。
引越しは慎重に行わないと、部屋に傷がつくなどの不要なトラブルを招きます。そのような事態を起こさないためにも、十分注意してください。
訪問なしの引越し見積もりのメリット・デメリット
続いては「訪問なし」の見積もりのメリット・デメリットを見ていきましょう。
訪問なし見積もりのメリット
- 手軽に見積もり依頼ができる
- 見積もりにかかる時間が短縮できる
- 断りやすい
- 過度の営業を受けない
訪問なしの見積もりのメリットは、手間や時間がかからないことです。訪問見積もりが面倒だったり、時間に余裕がなかったりする場合には、電話やメールで見積もりも検討してみましょう。。荷物が少なく、定額パックでまかなえる範囲の引越しは、訪問なしの見積もりでもある程度、正確な見積もりを出すことができます。
また、引越し業者のスタッフと対面することがないため、過度な営業を受けることがなく、断りの連絡が入れやすい点も人によってはメリットの一つだといえるでしょう。
訪問なし見積もりのデメリット
- 余裕をもった積載量で見積もられるため、訪問見積もりより高くなりがち
- 対面よりも値引き交渉が難しい傾向がある
- 荷物量が申告と違う場合、当日荷物が載り切らない
- 住まいの周辺情報が把握しにくいため、引越し当日の作業が円滑に進まないことも
訪問なしの見積もりでは、正確な荷物の量を把握することが難しいものです。余裕を持った積載量で見積もられるため、費用が高くなってしまう傾向にあります。また、余裕を持ってもなお荷物の量が想定を上回る場合、用意してもらった車両に荷物が載り切らず、場合によっては追加費用がかかってしまうおそれもあります。加えて、事前の現地確認もないため、環境次第では引越しに想定以上の時間がかかってしまう可能性もあります。
訪問なしの見積もりには、以上のデメリットがあることから、冒頭で述べたとおり、荷物の量が家庭によって大きく異なるファミリー世帯や人より荷物の多い方、楽器など特殊な荷物がある方は訪問見積もりをおすすめします。
引越しの訪問見積もりの流れ
引越しの訪問見積もりは、次のような流れで進みます。
1.訪問見積もりを依頼する
訪問見積もりは、まず引越し業者に見積もりを依頼することからスタートします。依頼方法としておすすめなのは、一括見積もりを利用すること。複数社に一括で見積もり依頼ができるとともに、各社の見積もりを比較できるため、一番安い引越し業者を見つけやすくなります。
2.引越し業者が訪問して荷物の量を確認
訪問見積もりを依頼すると、指定した日時に引越し業者が訪問します。訪問時には、次のようなことを確認されます。
- 荷物の量
- 周辺環境
- 引越し日時や時間帯の希望
3.プランなどの説明
引越しのプランは1つではありません。訪問見積もりでは、利用者のニーズに合ったプランを紹介してもらえます。プランによって引越し料金も変わってくるため、費用と照らし合わせながら検討していきましょう。
4.見積書の提示
訪問見積もりの最後には、見積書を提示してもらえます。基本的には、見積書の内容がそのまま依頼内容となりますので、細部まで確認したうえで、引越しが終わるまで大切に保管しておきましょう。見積書は、他社とプランや費用を比較する際にも重宝します。
引越し料金の見積もり相場
ところで、引越し料金の相場とは果たしてどのくらいなのでしょうか?単身者と4人家族の引越し費用の口コミデータを見ていきましょう。
単身(一人暮らし)の場合
【単身者の引越し見積もり料金相場(通常期:5月〜1月)】
単身者(荷物小) | 単身者(荷物大) | |
---|---|---|
全平均 | 平均4万1,926円 | 平均5万4,132円 |
~15km未満(同市区町村程度) | 平均3万4,376円 | 平均4万5,460円 |
~50km未満(同都道府県程度) | 平均3万6,049円 | 平均4万5,379円 |
~200km未満(同一地方程度) | 平均4万2,068円 | 平均6万758円 |
~500km未満(近隣地方程度) | 平均5万2,887円 | 平均7万7,052円 |
500km以上(遠距離地方程度) | 平均6万1,483円 | 平均9万6,128円 |
※2024年2月時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出。最新のデータはこちらをご覧ください
【単身者の引越し見積もり料金相場(繁忙期:2月〜4月)】
単身者(荷物小) | 単身者(荷物大) | |
---|---|---|
全平均 | 平均4万8,849円 | 平均6万8,272円 |
~15km未満(同市区町村程度) | 平均3万9,259円 | 平均5万2,975円 |
~50km未満(同都道府県程度) | 平均4万7,620円 | 平均5万8,189円 |
~200km未満(同一地方程度) | 平均4万5,822円 | 平均7万1,510円 |
~500km未満(近隣地方程度) | 平均5万3,211円 | 平均9万1,084円 |
500km以上(遠距離地方程度) | 平均6万7,202円 | 平均11万1,650円 |
※2024年2月時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出。最新のデータはこちらをご覧ください
引越し費用は、時期や荷物の量、距離などによって変わってきます。口コミデータによると単身者の引越し費用は、通常期が3万円台〜9万円台、繁忙期は3万円台〜11万円台です。
家族の場合
【4人家族の引越し見積もり料金相場(通常期:5月〜1月)】
4人家族 | |
---|---|
全平均 | 11万9,723円 |
~15km未満(同市区町村程度) | 10万2,771円 |
~50km未満(同都道府県程度) | 2万3,178円 |
~200km未満(同一地方程度) | 14万2,414円 |
~500km未満(近隣地方程度) | 18万2,903円 |
500km以上(遠距離地方程度) | 24万2,184円 |
※2024年2月時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出。最新のデータはこちらをご覧ください
【4人家族の引越し見積もり料金相場(繁忙期:2月〜4月)】
4人家族 | |
---|---|
全平均 | 16万5,193円 |
~15km未満(同市区町村程度) | 12万6,978円 |
~50km未満(同都道府県程度) | 15万419円 |
~200km未満(同一地方程度) | 19万185円 |
~500km未満(近隣地方程度) | 25万6,393円 |
500km以上(遠距離地方程度) | 32万1,672円 |
※2024年2月時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出。最新のデータはこちらをご覧ください
4人家族の引越し費用は、通常期が11万円台〜24万円台。繁忙期が12万円台〜32万円台が相場となっているようです。やはり、引越しが多い春は高めの料金設定になる傾向が多いようです。もちろん会社によっても料金は異なるので、料金やサービスを比較することが大切になってきます。
自分の行う引越しの相場がいくらくらいなのかさらに詳しく知りたい場合は、こちらのページをチェックしてみてください。
引越し費用・料金の相場|SUUMO
見積もりを安くするためにはどうすればいいの?
引越しの見積もり金額を安くするには、次のような方法が効果的です。
- 日時を指定しない
- 早めに予約する
- 見積もりを比較する
引越しではもちろん日時指定ができますが、こちらから日時を指定せず、あらかじめ引越し会社に空いている日程を聞いておき、こちらがその日程に引越し日を合わせることで引越し費用が下がることがあります。こちらが合わせようとすることで、値引きを考えてくれる会社もいますので、ぜひ確認してみてください。
また、早期の予約で割引を受けられる「早割」のようなサービスが用意されていることもあります。引越しの計画が早い段階で決まっているのであれば、こういった割引も積極的に利用しましょう。
引越し費用は、同じ条件であっても引越し業者によって異なります。どこが最も安いかはプランや時期によっても異なるため、複数社に見積もり依頼をしたうえで比較することも大切です。
メリットとデメリットを比較し失敗のない引越しを
訪問なし見積もりだと、人を家に入れたり、対人でやり取りしたりすることがないので、気が楽で時間をとられないというメリットがあります。しかし、訪問なし見積もりだと、実際の引越し費用との乖離が生まれやすく、事前に現地を確認していないことから当日作業がスムーズにいかないおそれがあります。
訪問見積もりは、直接家を見てもらうことによって、正確な荷物量で引越し料金を出してもらうことが可能です。
複数人分の引越し、大型家具の多い場合、道路状況等が複雑な場合には、訪問あり見積もりが向いているでしょう。一方で、単身者や荷物が少ない方、時間がない方にとっては、訪問なしの見積もりは便利なサービスです。自分の状況と照らし合わせて、どちらにするか検討してみてくださいね。
写真: PIXTA
引越し対応エリアから探す
現住所(現在の住居)の都道府県をクリックしてください。
SUUMO引越し見積もりでは、各都道府県の住みたい街ランキングを確認できます。
いま住んでいる街や住みたい街の情報をチェックして、引越しに役立てよう!
北海道・東北 | |
---|---|
関東 | |
北陸・甲信越 | |
中部 | |
関西 | |
中国 | |
四国 | |
九州・沖縄 |